言外の願い
lineが、友人間の通信手段として日常化して4.5年は経っている気がする。ガラケーの友人には悪いが、どうしても簡単に写真も送れるし、
つい、lineで、済ましてしまうことが多くなった。
スタンプも感情を表すニュアンスとして使えるので、容易である。
通話も無料だし。
ここに来て、使い方を間違ったか、と思うことがあって、娘に聞いてみた。lineで、言われたことを、真面目に取って、対策を考えたのだが、後になって、そんなこと期待してなかった、と言われた、と。
はい、ここでの、娘の答え。
「女子は、lineで感情表現したいだけ、言いたいだけで、回答は求めていない。」
あちゃー。なるほど。
「だから、聴いてあげればいいんだよ。」
うむむ。
あたしゃ、結構真面目に、対策考えちゃったりしましたよ。
てなわけで、なんだか、難しいです。
手紙だったら、書いてから相手に届くまで、何日かかかるわけで、
その間に、結構、ほとぼり冷めてたりしますよね。
でも、lineって、即応だから、だからこそ、醒めてみててもいいのか。
ううん、若い子は、SNS慣れしてるわ。
おばさん、やけどしたかも。
ある年齢を前に、いろんなお付き合いも、できる範囲にとどめておくべきだと思いました。
責任持てないし。easyだけに難しい。
そんな感想です。
言外の願いは、聴いてほしい、ってことかな。
「私を見て」ってことでしょうか。
井戸
加藤典洋さんの「村上春樹の短編を英語で読む1979~2011 上」を、indigo la endの「藍楽無声」を聴きながら読んでいます。
加藤さんは、冒頭、村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」の解説で、井戸の存在を繰り返し指摘。
ちょっと、変になりそう。
「井戸」は、一貫して村上氏の作品に現れ続けているらしく、ここから始まるこの著作に、心して読まなくちゃ、という気構えが生まれる。ちょっと、誰かに電話して、コメントしてもらいたいぐらい。
私の家族は、田舎に残してきた土地に、残ったものは井戸だけでした。そして、今、住んでいる家の近くにも、井戸が有り、憩いの場所になっています。
加藤さんは2019年にお亡くなりになってます。
そのことを知ったのは、詩の先生が、去年の講義の時、おっしゃっていたから。先生は、太宰文学賞の時にお会いになる加藤さんを偲ばれてました。
きょう、何となく寄った本屋さんでこの本を買ったのは、詩の先生の落胆した様子を思い出したからです。
大切に読ませていただきます。
さあて、思いもかけない展開になりそうで、怖いです。
村上さんの作品は、先月「猫を棄てる」を読んだばかりです。
あまり熱心な村上ファンではなく、でも、彼の訳した北欧小説とか
読んでます。
どちらかというと、私は、Kazuo Ishiguroファンでした。この20年。
でも、どこからでも、一本の道に繋がっていくような体験が多いです。最近。
翻訳家の柴田元幸さんが訳されたレベッカ・ブラウンの「体の贈り物」という小説が大好きで、20年生業にしていた私塾でも、生徒たちに薦めていました。生徒の中から、福祉や医療の道に進んだ子たちが出たのも、嬉しかったです。
私は、若い頃、医療畑に就職しながら、自らの実力不足で、撤退した人間なので。
「MONKEY」のイベントで、初めて柴田さんにお会いした時に、そのことをお伝えしました。その時、また、村上春樹さんを感じ、今、ググると、柴田さんがカズオイシグロにもインタビューした著作を知りました。
「ナイン・インタビューズ 柴田元幸と9人の作家たち」2004年
いつぞやどこかで、お見受けしたかもしれない御本です。
こういうのを、沼っていうのかもしれないけれど、とりあえず、
ここでは、深い井戸にはまるってことで、許してください。
ちなみに、うちの主人は、小さい時に屋敷の中にあるまさしくその井戸に落ちて、生還した人です。
おあとがよろしいようで。
新日本風土記 熊野灘
今年、コロナ禍の熊野灘に生きる人々の様子。
[BSプレミアム]
2020年8月14日(金) 午後9:00~午後9:59(59分)放送
海に迫る山。古い街並みの集落。凪いでいる美しい海。樹齢千年の巨木に包まれた神社。
もう一度見たくて、番組を視聴。
相変わらず、美しい風景だったが、そこに生きるお年寄りたちの苦闘が描かれていた。
年金だけでは暮らせない、70,80の女性たちは、体を酷使して
生活の為に、海に潜る。魚をあぶる。
たくましい、ではすまされない、日本の福祉の貧困さを垣間見た。
他の国ができているのに、どうして日本は死ぬまで重税にあえがなきゃならないのだろう。穏やかな老後は、叶わないのか。
少ない年金から、税金を搾り取る日本の姿が、透けて見えた。
藤井二冠!おめでとうございます!
藤井聡太叡王、王位戦に勝利です。7番勝負第4局にして、王位になりました。
藤井くんを注目し始めたのは、世間が騒がしくなって来た頃、彼が14歳の時からですね。うちの子供と変わらない年齢であのような快挙の数々に釘付けでした。
abemaTVで、一日中、家事の合間に視聴していました。
今回の王位戦、北海道対局の時の記念扇子、注文済みです。
木村元王位の、扇子も飾ってあります。
初心者の私が将棋観戦から得ていることは、諦めない気持ち、かな。
本当に、いつも、感動します。
対局のファッション、お着物とか、ご当地の美味しいごはん、おやつも、楽しみです。
解説の、女流棋士と、棋士のほほえましいやりとりも、大好きです。